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仕上げ

◆仕上げ各種

土壁の仕上げには、いくつかの種類があります。
土の種類と仕上げの組み合わせによって、
様々な質感を作り出すことができ、
土壁独特の風合いを楽しむことができます。
※色・柄・風合いは画面上と現物とでは若干の相違があります。

<壁 用>

聚楽じゅらく仕上げ

聚楽仕上げには、水ごねと糊土に分かれており、
土壁の中では最も素朴で上品な代表壁です。

<水ごね>

粘土質の良い色土とみじん砂、みじんすさを、
適量に混ぜ合わせ、糊は入れず厚み約2~3mm
ぐらいで、
水もちの良い土(粘土が豊富な土)で
水が引かない内に一発仕上げをし、
なおかつ鏝波がないように
仕上げなければ
いけないので、
非常に技術のいる壁です。
年月と共に締まり、何十年と寿命があり内外部に
使用できます。
<糊土>
糊土は、糊ごねと糊さしとに分かれます。
糊ごね・・・ 糊ごねは、色土とみじん砂、
みじんすさ、水をほとんど入れず糊だけで
練り合わせます。

糊さし・・・糊さしとは、色土とみじん砂、
みじんすさ、そして水を入れて補助的に糊を入れます。
本聚楽
inariyama-jyuraku
稲荷山黄土
黄土
京・錆土
asagi-jyuraku
浅黄土
白土

◆引き摺り仕上げ​

あえて、錆波を無造作に作り、少し長めのひだしすさを入れる事により、土壁独自の優しい陰影を表現する壁です。
本聚楽
稲荷山黄土
黄土
京・錆土
asagi-hikizuri
浅黄土
白土

◆切返し仕上げ

粘土質の高い良質の土と5~8厘目でふるった
専用砂を使用し、約1cm前後の良質のすさを
使い、
基本的には水ごねにて仕上げ、聚楽仕上げ
よりもざっくりとした少し粗めに仕上げます。
年月と共に土が締まり、何十年と寿命があり、
内外部に使用できます。
しかし本品は、施工上の技術的な問題が
ありますので、糊さしを採用しているため、
内部用としてのみ
ご利用できます。
本聚楽
inariyama-kirikaeshi
稲荷山黄土
kiiro-kirikaeshi
黄土
京・錆土
浅黄土
白土

◆錆出し仕上げ

本聚楽仕上げに鉄粉を入れて人工的に「さび」がでるようにしたのが本聚楽土の錆出し壁ですが、
各色土を使用することによって錆と色土の表情が異なり 伝統的な最高級の錆出し聚楽仕上げの壁です。
さびが出るまでに約3〜8ヶ月程度かかります。
また、 切り返し仕上げにも使用でき、
5〜8厘目の鉄粉を使用することにより
より一層錆が大きくなり艶やかなで重量感の肌を表現する最高級壁です。
sabidashi-jyuraku
本聚楽
inariyama-sabidashi
稲荷山黄土
sabidashi-kiiro
黄土
sabidashi-kyosabi
京・錆土
asagi-sabidashi
浅黄土
sabidashi-shiro
白土

◆中塗仕上げ

一般に中塗状態で終わることで、約3mm程度の
中塗土と良質な中塗すさを使用し、
砂も約3mm
程度のものを使用します。
他にも、聚楽土と中塗土を混ぜ合わせた聚楽中塗
仕上げ、
黄土と混ぜ合わせた黄土中塗仕上げ、
京・錆土中塗仕上げなどがあります。
この商品は5~8mm程度の厚みで仕上げるため、
肉厚があり水持ちも良く、糊を入れることも
なく、
石膏塗り感覚で使用できます。
年月と共に土が締まり何十年と寿命が長く、
内外部にご使用できます。
中塗土に2~3cm前後の仕上げ専用の中塗すさを
使用し、土の持つ暖かみと重圧感とがうまく
調和した
壁です。
黄土と中塗土をほどよく
ブレンドし、仕上げ専用の中塗すさを使用した
他には味わえない優雅で
華麗、そして土の優しさが味わえる壁です。
nakanuri-01
中塗土
nakanuri-02
本聚楽土
nakanuri-03
黄土
nakanuri-04
京・錆土
nakanuri-05
浅黄土

◆草の壁​

最近、左官工事には非常に困難とされる大壁。

本物の土壁を塗れないかとの要望に応え、実現いたしました。
また、工期がない場合にも大変便利です。
※下地によって若干工法が違いますので、
詳しくはお問い合わせください。
kusanosou-01
中塗土
kusanosou-02
本聚楽土
kusanosou-03
黄土
kusanosou-04
京・錆土
kusanosou-05
浅黄土

◆土の掻きおとし

本来、掻き落としは砂・プラスター・ 白セメント・顔料をクシにて掻き落とし、
繊細な仕上がりを求めた
昭和の時代を代表する
壁ですが、時代と共に素朴な表情が薄れ、
現在ではあまり施行することが
なくなりました。
しかし、この搔き落とし技法を今度は土を原料
としてクシ、鏝で掻くことで
従来にはなかった
土の優しさ、素朴さ、
そして華やかさ中宇高な
壁を表現できるようにしました。
現場サイドでの工夫により、 版築風仕上げ、
一面掻き落とし仕上げ、 現代風五線壁など、
搔き方を変える事で表情が一段と変わり
デザイン製に富んだ壁になります。
荒目仕上げ
細目仕上げ
スタイロフォーム仕上げ

<土間用>

◆三和土たたき仕上げ

「サンワツチ」と書いて「たたき」と 読ませます。
粘土質の少ない土(深草砂利など) を用いて、
「石灰、苦汁を混ぜ三種類の和からなる 土なので
「三和土」と言います。
(土と石灰、苦汁のどちらかを使用することを二和土と言います。)
現在では、土にセメント等で施工されることがありますが、これは現代的たたきで、
三和土とは言えません。
三和土はたたき鏝、たたき棒等でよく叩きしめることが肝要で、
丈夫な強度のある土間ができます。
素朴な土の表情とやさしさを表現する たたき仕上げ、
たたき仕上げ施工後に左官パケ・スポンジ等で
洗って
小石の表情を出す、
洗い出したたき仕上げが可能です。

鏝塗用たたき仕上げ
従来品の三和土セットよりもっと簡単に施工できないかと、皆様のご要望にお応えして、
鏝塗用三和土セットを新発売致す事になりました。
本物と変わらない仕上げを追求し三和土に適した京都・伏見の深草砂利を使用しております。
モルタル塗り感覚で施工でき、作業性もよく厚み20㍉~25㍉厚で本物に近い仕上がりになります。
従来品三和土セットと同様(叩き仕上げ)(洗い出し仕上げ)の二通りの仕上げが味わえられます。
tataki
たたき仕上げ
tatakiaraidashi-nn
洗い出したたき仕上げ
tataki-shiage
鏝塗用たたき仕上げ
鏝塗用 洗い出したたき仕上げ

◆京の黒土間

昔ながらの工法であるモルタルに天然墨を入れ、
黒く仕上げ京風独自の味わいを出しました。
乾燥後、表面が粉っぽくなりに くいように
独自の配合を施し、年月を経てここに完成しました。
黒土間